甲子九月相定申候上
元治元年
可致候以上
若相背候ハ丶五組談儀
右申合之通相守可候
取可申事
候得者向後帳元ヘ受
之年行司自修
御受いたし候近比其年
一聟樽道中樽組内
宛可請候事
仲間入之樽五組江五斗
加入可致候節為
同様可為事
可申候送之儀宵宮
上組より順々引上
引下げ神輿渡御次第
引上鬮通濱まで
祭日早朝より勝手
引上男返しニ引下
揃夫より鬮通
くじ引き致し宵宮踊り場
ニ而手打致候
引受人有之候ハ丶其組
一他村之者入込組中
若者勘弁致可申事
可受候若彼是申候ハ丶
加入致度申候節者慥成
祭弐匁以上之祝儀可受事
様吃与可出候息子出来
凡株ハ相定寄会从而不洩
一拾五歳より三拾歳まで
候得者其組惣領
候ハ丶為若仲間入之樽
込候者内縁掛合致
受候尚また他村より
得者其聟より樽前
一他村ヘ縁付之儀有之候
申候事
ハ丶外組より立腹可
ニ而も心通候者有之候
合等致間敷候万一内證
一組外之者若家ニ而も付
可致候事
賑々敷穂々神事
嘩等無之候様随分
御座候得共矢倉出し
氏神様御馳走之儀
一両宮御祭礼ハ
候節相互合喧
会逆列宮入致より
宵宮同様
ニ而手打可致候祭日
端限リニ引上又男
男返し引出上出









元治

元年












月吉
この資料は、先代濱中講保存会会長ottyanさんにご提供頂きました。濱中講保存会M氏保管文書、元治元年九月に作成された『五組名前帳』の写しを元にしています。
※尚、現代語訳は管理人の私が「泉南市史」にある2、3の訳文を元に訳させて頂きました。誤解釈もあろうかと思いますが、大筋の内容は合っていると思いますので、ご容赦下さいませ。m(_ _)m
 
濱 中
福 中
吾妻中
獅子講
桃燈講
引受宿順番
可為候事
利前有之候共越度
宵宮踊場立会
付ケ候ハ丶其組と少々
一規定相背臺端
返し引下
鬮通順々引上可申候
之儀宵宮同様之事
一九月九日夜八月
順々宮入致
前纏之桃灯立鬮
候節臺端梁五間
宵宮踊場立会
宿寄合厳重鬮取
一八月十五日夜引請
文政 2年(1819)
矢倉諸記録の表紙
残念ながら、中身はまだ手に入っていません。
櫓諸記録
などへは洩らさず参加する
男子の役割としては、寄合
一十五歳から三十歳までの
事。その組で息子が出来た
お叱り申します
がある場合は、外の組より
もし万一内緒で心通いし者
付き合いなどはしない様に
一組外の者と、もし家にても
分賑やかで穏やかに神事を






現代語訳
いたすべき事
に纏の提灯を立て、くじ通り
折りは、台場の端より九b前
合い厳正にくじ引き致し、宵
一八月十五日夜、引受宿で寄り
宮踊り場にて立ち会います
順番に宮入致す事
者は、跡取り息子に限り祭
りで二匁以上の祝儀を受け
順番に曳き上げ申すべき事。
入り致し、それよりくじ通り
立ち会い、宵宮とは逆順に宮
祭日も宵宮同様に踊り場
にて手打ち致すべき事
端いっぱいまで曳き上げ、ま
男返しに曳き出し上出の先
た男返しに曳き下げ踊り場
送りの儀も宵宮同様の事
あっても度を越える事がな
ち会い、前に出るのが有利で
普通に致し宵宮踊り場で立
き付け様とも丶その組とは
一規定に反して台場の端を
一九月九日の夜八月と同様に
宮同様に行う事
き上げます。送りの儀も宵
次第上の組より順番に曳
で曳き下げ神輿渡御完了
に曳き上げくじ通り浜ま
します。祭日早朝より自由
り曳き上げ男返しに曳き
へ揃えて、それよりくじ通
同様鬮取致宵宮
下げ踊り場にて手打ち致
取る事が出来ます
申すことを勘弁致す事
これにより若者はあれこれ
入りの樽を申し受けます。
り合い致す場合は若衆仲間
他村より入村し内々に関わ
酒樽を申し受けます。また
一他村ヘ婿として縁付く場合、
その組へ加入する事が出来
一他村の者が組への加入を希
望して引受人がある場合は、
請けます
入りの樽五組へ五斗申し
ます。加入致す折は仲間
後は帳元ヘ受け取りを申
ところであっても、その
の年の行司の自由に致す
受け致すところ、近頃そ
一婿樽道中の樽は組内へお
であれば五組で談義致し
て頂く様に、もし背く様
右申し合わせの通り守っ
ます。以上
い様にする事
し出る事

両宮の御祭礼は氏神様ご馳
倉出します折りは、相互に慎
走の儀にございますれば、矢
み合い喧嘩など無き様に、随
※@

        本文注釈

※@両宮の御祭礼
元治元年当時、樽井村には村社八王子社(現茅渟神社)の例祭旧八月十八日と惣社金熊権現社の例祭旧九月十六日と二回祭礼があった。

※A踊り場
樽井小学校前の坂を昇りきったところの右手に樽井消防団の車庫があるが古来からこの辺りを踊り場と云う。かつて盆踊りが行われていたのか?坂を昇りきったところからなのか?定かでないが、獅子講・桃燈講・吾妻中の旧やぐら部屋がこの通りに面していた事からも、樽井・岩出線が拡張されるまで、この通りが樽井のメイン・ストリートであった事が伺える。

※B男返し
宮入とは逆順に宮出する事を云う。神社はほぼ袋小路になっている為、最初に宮入したやぐらが最後に宮出する事になる。云い換えれば最後に宮入したやぐらが最初に宮出する事となる。やぐらの大きさもさる事ながら、神社がそれ程大きくない為、最後に宮入したやぐらから順番に出てくれないと二台目以降のやぐらが神社から出せないので、こう云う方法をとっている。

※A
※B
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